2021年度の中学受験で、多くの学校で取り上げられたと話題だった「朔と新」(さくとあき)
いとうみくさんの著書です。
読んでみたので、あらすじと感想をご紹介します。
ネタバレがあるので、ご注意ください!
「朔と新」あらすじ
第58回野間児童文芸賞受賞作品。
兄の朔(さく)が1年ぶりに家へと帰ってきた。朔と弟の新(あき)は、一昨年の大晦日、父親の故郷で正月を迎えるために高速バスで仙台に向かい、バスが横転する事故に巻き込まれた。朔は視力を失い、盲学校での生活を送っていたのだ。大晦日に帰省することになったのは、新が母親と衝突したことが原因だった。本来の予定より一日遅れでバスに乗ったのが、運命を変えたのだ。
中学時代、新は長距離走者として注目を浴びていたが、ランナーとしての未来を自ら閉ざし、高校に進学した後も走ることをやめた。
そんな新に、突然、朔が願いを伝える。
「伴走者になってもらいたいんだ、オレの」
激しく抵抗する新だったが、バスの事故に巻き込まれたことへの自責の念もあり、その願いを断ることはできなかった。かくして兄と弟は、1本のロープをにぎり、コースへと踏み出してゆく――。日本児童文芸家協会賞を受賞し、2年連続で夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選出された児童文学界屈指の書き手、いとうみくが渾身の書き下ろし! 東京オリンピック・パラリンピックをむかえる2020年、ブラインドマラソンを舞台に、近いからこそ遠くに感じる兄弟、家族の関係を描き切った物語を刊行します。
引用:講談社Book倶楽部
自分の予定のせいでバスの事故に巻き込まれ、兄が失明してしまう。
その兄が、自分の諦めたマラソンを始めたいと言い、苦しむ弟。
2人の母との関係もギクシャクしていて、もし自分の家族だったらと思うとすごく辛い。
家族だからこそ、伝わらないこと、見えないことってたくさんある。
伴走者になって欲しいと言われ、練習に付き合っても新はなかなか乗り気にならなかった。
さらに母親に嫌味も言われて。
それでも練習を続け、朔と新はブラインドマラソンの大会に出ることになる。
「朔と新」ネタバレ感想
ここからネタバレが入るので、ご注意ください!
ひねくれ者の弟新と、いい子でしっかりしている兄の朔の物語。
自分の子が失明しちゃったら、私は冷静でいられるのかな。
しかも本来なら、その日にバスに乗る予定はなかったのに・・
だから母親の気持ちも分かるけど、あんな言葉を言ってはいけない。
言葉は凶器になるから、私も口に出す言葉を気をつけようと思いました。
朔は他の人の伴走の方が走りやすかった。
家族だからこそ、程よい距離感をとるのが難しい。
それってブラインドマラソンだけの話じゃなくて、勉強とか中学受験にも通じるよね。
小学生の時から徐々に手を離していかないと、その子のためにならないよなって再認識しました。
新は朔と練習を重ねるうちに走る喜びを思い出し、前向きになりました。
最後に大会に出て、良い結果が出て終わるのかな、と思ったら・・・
最後に朔の気持ちが分かりビックリ。
でも朔の気持ちもすっごく分かる。
家族だからこそ、意地悪な気持ちも持っちゃうんだよね。
それを直接相手に言える朔はすごい。
お互い正直に話すことができて、これから先前向きに生きていくんだろうなって。
母親との関係だけが心配だけど、兄弟がいれば大丈夫。
素敵な物語でした!
まとめ
娘にドライヤーをかけている時、朔と新を読んでいたのです。
それを斜め後ろから見ていたら先が気になってしまって・・
夜に一気に読んでしまいました。
小学生とか中学生向けの本っていいですよね。
そういう気持ち、あったなぁって懐かしくなる。
昔を思い出すから、若い頃に戻った気分になるのかも^^
よかったら読んでみてくださいね〜♪
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