中学受験「必笑法」を読みました。
偏差値を上げる方法、勉強の仕方が書いてある本ではないです。
親の心構えやメンタル、志望校選びなどがよく分かる本でした。
親として、笑顔で中学受験を終わらせられるよう、覚えておきたいことを感想レビューとしてまとめました。
中学受験「必笑法」の感想レビュー
中学受験に「必勝法」はないが「必笑法」ならあるーー。
第一志望合格かどうかにかかわらず、終わったあとに家族が「やってよかった」と笑顔になれるならその受験は大成功。他人と比べない、がんばりすぎない、子供を潰さない、親も成長できる中学受験のすすめ。気鋭の育児・教育ジャーナリストであり、心理カウンセラーでもある著者が、不安や焦りがスーッと消える「コロンブスの卵」的発想法を説く。
「中学受験の新バイブル」誕生!引用:出版社内容紹介より
著者のおおたとしまささんは、育児・教育ジャーナリスト。
麻布中学・高校卒業で、東京外国語大学英米語学科中退。上智大学英語学科卒業。
現在は育児・教育をテーマに取材・執筆・講演活動を行い、心理カウンセラーの資格、中高の教員免許をもち、小学校教員の経験もあるそうです。
中学受験で第一希望の学校に入学できるのは、2割~3割なんだそう。
それでも、終わったときにやって良かったと言いたい。
子どもにもそう思ってほしい、と思って読みました。
中学受験生に同情しない
子どもに中学受験勉強をさせることをかわいそうだと思っているのなら、中学受験はやめたほうがいい。
親がそう思っていたら、子どもも間違いなく自分はかわいそうな小学生だと自己暗示をかけてしまうからです。
中学受験生はかわいそうなんかじゃない。
彼らはたった12歳で、自分が進むべき道を自分で選びとるために努力することを決意した、勇気ある子どもたちなのです。
この部分に感動しました。
今からガリガリ勉強させるのはかわいそう、と思ってしまっていた気がします。
小学生はのびのび遊んでいるだけでもいいんじゃないかと。
でも、塾に通い始めたって遊ぶ時間がなくなるわけじゃない。
新しい友達も出来るし、子どもの世界がぐんと広がります。
塾の授業は楽しいという話も聞くので、中学受験することは全然かわいそうなことじゃないんですね。
たしかに、私も中学受験してみたかった!
2、3人しか中学受験をする小学生はいない田舎でしたし、シングルマザーでとても私立に行く余裕はなかったです。
子どもにも、中学受験できて羨ましいなぁ~ということをどんどん伝えていこうと思います。
中学受験をする目的
中学受験をする目的は何ですか?
いい大学に入るため?
中学受験とは、大学進学から逆算してするものではなく、思春期という多感な時期を過ごす環境を自分で選ぶためにすること。
私もこの考えに賛成です。
中学生高校生は思春期真っ只中。
友達関係が世界の全てだと思ってしまう。
素敵な友達に恵まれれば毎日楽しいし、前向きに生きることができる。
公立中が悪いなんて思っていないけれど、中学受験をして入学できた中高には、似たような子が絶対いるはず。
勉強への価値観も似てて、大学受験に向かって一緒に頑張ることが出来ると思うのです。
中高一貫で勉強の先取りを出来るのもメリットだけど、多感な時期に人間関係で悩んでほしくない。
私もそういう理由で中学受験を目指しています。
子どもを追いつめるNGワード
・「どうしてできないの?」
こんな問題ができないあなたはバカだという言外のメッセージが子どもを直撃する。いわば「疑問」の形をした罵声です。
本人だってどうしようもない。できない自分のイメージが強化されてしまう。
・「やるって言ったじゃない!」
約束したときは子どもも本気だけど、人間はそんなに強くはない。しばらくすると気が緩み、約束が破られてしまう。
約束を破るのは人の道に反することだとされているので、親はそれを厳しく叱る正当性を得る。子どもは言い逃れできず、完全に追いつめられてしまう。
親にだって人間としていたらない部分はたくさんあるはずなのに、それを棚にあげて、子どもには完璧を要求してしまう。
「約束したよね?何でやらないの!」と私もよく言ってしまっていました。。
気をつけないと。
子どものやる気を潰すNGワード
「早く勉強しなさい」
「もっと集中しなさい」
「こんな点数じゃ◯◯中学は無理」
「そんな気持ちでやるくらいなら、中学受験なんてやめてしまいなさい」
最後に
ふがいなさよりも誇らしさを、絶望より希望を、努力する我が子の背中に感じましょう。どんな状況においても、我が子を尊敬する気持ちを持ち続けましょう。それが何よりの、親から子への最強の励ましになります。
ほんとこれだなぁと思いました。
つい、やっていないこと、出来ないことに目を向けがちだけど、やっていることや出来ることを認めてあげる。
中学受験勉強において、親はサポートに徹するという意味がよく分かりました。
すぐに忘れてしまうことなので、定期的に読み直したい本でした。
▼中学受験の情報はこちらが参考になります。
▼その他の中学受験関連本を読んだ感想はこちらです。
中学受験「必笑法」の目次
第1章 中学受験で家庭から笑顔が消えるわけ
- 野球少年には賞賛、中学受験生には同情?
- 学校より塾の勉強のほうが「楽しい」
- 10歳以降は勉強に適した脳になる
- 中学受験をやめたほうがいい親の特徴
- 中学受験生の親がもつべき心構え
第2章 塾に頼っても、塾に振り回されない
- 中学受験勉強はゴールのわからないマラソン
- スモールステップの設定に塾の思想が表れる
- 塾という第三者の存在が親子のメンタル面を支える
- 最難関対策を得意とする大手塾での過当競争
- 高い実績を誇る大手塾にも弱点はある
- 中小塾への転塾を検討すべきタイミングとは?
- 良い中小塾を見分ける5つの観点
第3章 「たかが偏差値、されど偏差値」の志望校選び
- わが子に合う学校の見分け方
- 運動会は「組織」、文化祭は「個」
- 入試問題に学校の教育観が表れる
- 首都圏中学受験生の平均出願校は6~7校
- 精神的な仕上げのための「おためし」受験
- 偏差値が足りなくたって「第一志望」はあきらめない
- 「最悪の事態」を防ぐための偏差値活用術
- 教科の枠を超えた「新型中学入試」の出現
- 背景には公立中高一貫校の台頭と大学入試改革
- 中学入試もアクティブ・ラーニング形式に
- 偏差値に代わる新学力基準「思考コード」を知っていますか?
第4章 「最強の親」は、わが子を尊敬できる親
- 「あなたのため」は呪いの言葉
- 理性の皮を被った感情による暴力
- 子供を追い詰めるNGワード
- イラ立ちの原因は必ず自分のなかにある
- 「捨てる勇気」こそ「親の責任」
- 学歴コンプレックスと高学歴はコインの表裏
- 親のエゴが暴走する
- 入試本番前日に入試問題を入手したいか?
- ダークサイドから子供を守れ!
- 家庭をほっとできる場所にしよう
- 子供のやる気を潰すNGワード
- ピンチのときの悪循環回避術
- 「親は無力」という悟りの境地へ
- 中学受験生への神様からの贈り物
- 中学受験生はヒーローだ
まとめ
中学受験必笑法を読んだ感想でした。
子供を潰すようなことは絶対したくない。
笑顔で終われるよう、追い込みがキツくて諦めることのないよう、低学年からコツコツやっていこうと思います。
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